小学校 道徳教科書の学校図書 かがやけみらい(小学校)の教材、「二わのことり」の内容です。

小学校 道徳教科書

学校図書 かがやけみらい

二わのことり

内容項目 主として人との関わりに関すること
友情,信頼
学図1年よみもの_ページ_001
1.本教材について ▼音楽会の練習をするというウグイスと,誕生会をするヤマガラの両方の家に招待されている小鳥たちは,明るくてきれいなウグイスの家に行く。ミソサザイもみんなと一緒にウグイスの家に行くが,ヤマガラのことが気にかかり,ウグイスの家をそっと抜け出してヤマガラの家に行くと,ひとりぼっちでしょんぼりしていたヤマガラは,涙をうかべて喜んだという話である。

▼山奥のさびしいところにあるヤマガラの家へは行かないが,明るくてきれいなウグイスの家に行くという小鳥たちの行動は,音楽会の練習を理由にしているけれど,ヤマガラのお誕生会には行きたくない,という気持ちかもしれない。

▼あるいは,小鳥たちは自分で行動を決めているように見えるけれど,実は女王様的存在のウグイスに従わざるを得ない状況にあったのかもしれない。これも結果としてイジメをしたことにならないだろうか?ウグイスや取り巻きの小鳥たちに疎外されているヤマガラとの間で悩むミソサザイという差別(イジメ)の構造が出来上がっている。
▼「そっとウグイスの家から抜け出し」たミソサザイの行動は差別を許さない,差別と闘う行動であるとまでは言えないのかもしれないが,その行動によってヤマガラはとてもうれしかったし,その行動はミソサザイの精一杯の行動であったのだろうと思われる。ミソサザイは,自分はなぜ,何をしにウグイスの家に行ったのか,自分でもわからなくなっていたと思われるが,そのような悩む気持ちの中でヤマガラの家に行こうと行動を起こしたことに気づかせたい。

▼子どもたちの中には「ヤマガラ」が仲間ハズレのイジメとなっていることに気づく場合があるかもしれない。その場合は,他の小鳥たちを巻き込んで一緒に「どうしたらよいか」提案させてみるのも,積極的なイジメ克服の姿勢づくりにつながると思われる。
2.本教材を扱う際に、特に注意すべきだと考えたこと ▼鳥たちは、ヤマガラのお誕生日に招待されている。鳥たちはヤマガラの家が山奥の寂しいところにあるから行かないという。しかし、それがヤマガラに寂しい思いをさせていることに気づかせ,小鳥たちの行動はそれでいいのだろうか,またミソサザイの行動をどう考えるかなどについて話し合う。
©2018 人権を大切にする道徳教育研究会
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