小学校 道徳教科書の学研未来 みんなの道徳(小学校)の教材、「かぼちゃのつる」の内容です。

小学校 道徳教科書

学研未来 みんなの道徳

かぼちゃのつる

内容項目 主として自分自身に関すること
節度、節制
学研1年_ページ_001
1.本教材について
 内容項目:主として自分自身に関すること―「節度・節制」(東京書籍p.49 光村p.18 教育出版P.14 光文P.36 学図P.32 日本文教P.54 学研未来P.14 廣済堂あかつきp36) 

▼忠告を聞かずわがままを続けていると最後は痛い目にあうという結末は、子どもたちに対する脅しともなる。つまり言うことを聞かない時は、何をされても仕方がないという意識を子どもたちに生むのではないか。いじめや、体罰もやむを得ないという認識を生む可能性があり、教材として良いものではない。
▼設問は東書の「だれかがわがままをいうと まわりのひとはどうかんじますか」というシンプルなものが好感を持てる。他社の多くが、泣いているかぼちゃの「反省」に焦点化している。「ぼろぼろ なみだをこぼしてないたとき かぼちゃは どんなことをかんがえたでしょう」(光村図書など)。また「みんなではなしあってみましょう」としながら、話し合っているこどものせりふの吹き出しは「かぼちゃは わがままでいけないよね」(教育出版)など、忠告を聞いてわがままをしないという結論へ強引に導びこうとするのも問題がある。
▼みんなで元の畑に戻してあげる等々、車に切られる以外の解決策を考える余地を子どもに与えないのも好ましくない。 ▼以上から、教材として取り扱わないという選択もある
2.本教材を扱う際に、特に注意すべきだと考えたこと ▼体罰肯定、困ったこどもの排除につながらないように ▼原作(1954年『母の友』7・8月号掲載)では、登場するみつばちやちょうちょ、すいかのつる、こいぬとの会話が丁寧に書き込まれており、かぼちゃだけが勝手、わがままという描き方ではない。たとえば言うことを聞かないかぼちゃのつるに「なんだとおとなしくしていればいい気になって、なんてことをいうんだい、こいぬはおこって、かぼちゃのつるを、どしんどしんふみつけました」とある。 ▼みんな優しく忠告しているのに、言うことをきかないかぼちゃ、困ったわがままを言うかぼちゃという見方に特化した物語に終わらせない工夫が必要。
3.参考資料 パアロ・マッツアリーノ『みんなの道徳解体新書』(ちくまプリマ―新書)        大蔵宏之「朝の光」(『ひろしまのオデット』戦争児童文学傑作選5 童心社所収)
4.指導過程
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参考資料
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