小学校 道徳教科書の学校図書 かがやけみらい(小学校)の教材、「ふりだした雨 」の内容です。

小学校 道徳教科書

学校図書 かがやけみらい

ふりだした雨 

内容項目 主として自分自身に関すること
善悪の判断、自律、自由と責任
学図4年活動_ページ_01
1.本教材について 学校からの帰り道、「空には黒い雲がどんどん走って行きます。」「空はすっかり暗くなって、まるで夕方のよう」、すぐにでも強い大雨が降りそうな様子である。その時きよし君は鶏小屋の掃除当番を思い出した。きよし君は、友だちが「先生だって、早く帰れって言うさ。さあ帰ろう。」と止めたが、学校へ走る。そして小屋の掃除をして責任を果たし、ほっとするという話。 ▼題名「ふりだした雨」の右に並べて「せきにんを果たす」とテーマを明記しているため、読まなくてもおよその内容は見当がつく。“困難を越えて責任を果たす”というお話で、皆もこのようでありなさいという教えだと。 本文では、急激な天気の変化で豪雨が予測される状況を設定し、そのような状況にあっても学校へ戻ったきよし君の行動を肯定的に描いている。 その上別冊では、教材のねらいどおりに子どもたちの内面を誘導するよう、二つの問いを設定している。 【問い1】 「雨がふりだしたにもかかわらず、ほっとしたきよし君は、どんな気持ちや思いでいたでしょう。」 【問い2】 「自分がせきにんをもって行動した時、どんな気持ちになりましたか。」 このような、責任を果たす姿勢や態度だけをとりあげ評価するような問いかけは、安全が第一、命がだいじという考えを損ないかねない。また、きょし君のような行動をとろうとは思わない子どもの内心は否定されかねない。 ▼この教材は、個人の健康、安全、命を尊重する精神よりも、公共に尽くすことが優先されるべきという考え方を基本にしているといえる。この考え方を発展させていくと、任務を全うするためには命を顧みないという考え方につながることが懸念される。 「責任」と「安全」の板ばさみにおかれている状況を明確にし、結論を押し付けないことが大切である。
2.本教材を扱う際に、特に注意すべきだと考えたこと ◯「せきにんを果たす」という言葉に導かれて本文と別冊を通して学習すれば、どんな状況であっても責任は果たすべきという強すぎる責任感(自己犠牲も辞さない)を時に育ててしまいかねない。授業で本教材を扱う際には、この問題を回避するため、状況を判断するための資料を提示し、安全が第一、命がだいじ、という側面もきちんと押さえるようにする。 【参考資料】 国土交通省・気象庁ホームページの、知識・解説「急な大雨や雷・竜巻から身を守るために」が分かりやすい。・小学生向けの啓発ビデオもある。(動画を公開している。) ※抜粋;突然の豪雨は警戒しなければならない。落雷、竜巻、突風、道路の冠水、水路の増水など引きおこす場合がある。安全な場所で豪雨をやりすごすことが大事。 ◯教科書の本文には、豪雨の前触れの様子が端的に記述してある。 「急に風がふきだしました。」、「黒い雲がどんどん走っていきます。」、 「空はすっかり暗くなって、まるで夕方のようです。」、「この空では、すぐ大雨がふってきそうです」、 ・・・・・これらの言葉により、突然の豪雨の前触れであることがわかる。その状況を踏まえた上で、警戒しなければならないこと及び、安全な場所で豪雨をやりすごすことが大事であることを、資料に基づいて理解させる。 ◯教材文を最後まで読んでしまうと、「せきにんを果たす」というねらいにのみに誘導されるので、きよし君が「にわとり小屋のそうじをわすれたんだ」と言った所まで読み、そこで止める。そして、3人の会話や行動を自分たちで考える問題解決的な学習にしていく方法が考えられる。
参考資料   国土交通省・気象庁ホームページ、知識・解説「急な大雨や雷・竜巻から身を守るために」
参考資料
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